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「1006Fは台車交換、2035Fはワンマン対応化」南海電車まつり2023レポート(前編)

公開日時: 2023-11-02 21:42:02更新日時: 2023-11-11 13:37:16今日は、11月28日に南海電鉄千代田工場で開催された「南海電車まつり 2023」の会場の様子や、そこで判明した車両動向について紹介したいと思います。

この前編では、建屋内の様子を中心に、車両動向を考察します。

1006Fが台車交換

南海電車まつり 2023 - 5
今年は、天井クレーン吊り上げ実演に1006FのC#1006が抜擢。

年によっては6200系の中間車といった面白みに欠ける車両が使用されたこともありましたが、昨年は10000系先頭車、今年は1000系先頭車と、2年連続でマニアにも子供にも嬉しい車両で吊り上げ実演が披露されました。

ますは吊り上げの様子から。

南海電車まつり 2023 - 27
1000系のジャッキアップポイントは10000系に比べると車端寄りに設定されているようですね。

南海電車まつり 2023 - 28
今年は隣に置かれた台車の上に車体を移動させ、車体と台車を接続する際の作業についての紹介もありました。
(その台車こそがこの記事で一番紹介したい部分なのですが、それについては後ほど……)

南海電車まつり 2023 - 29
床下は、モハ車らしくびっしっりと機器が実装された中央部と、ボルスタレス台車ならではのシンプルな車端部の対比がよき(●´ω`●)ですね〜
これを見れただけで千代田まで来た甲斐もあったというものです。

南海電車まつり 2023 - 30
中心ピンは昔ならではの円筒形。
周辺には、モーターに接続するケーブル類も確認できるほか、床がコルゲートパネルであることもわかります。

で、そろそろこの1006Fの台車の話題を。

こちらが、上記の1006Fの台車なのですが……
南海電車まつり 2023 - 11
遠目に見るとこれまで通りのミンデン台車ですが、近づいてみると見慣れた1000系の台車ではありません。

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形式はSS194M。2ヶ月前に製造されたばかりの台車枠です。

なお、この台車枠には「C#1306」とのメモ書きがあり、1006Fの台車であるのは間違いない模様。

なお、工場内には他にも3、4台ほどの同型台車があり、少なくとも電動車の台車は全て交換となるようです。
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左が新型台車、右がこれまでの台車ですが、並んでいると違いがよくわかります。

9000系の更新時に行われた台車枠交換と同様、SS194Mは台車枠のみの新製で、軸箱やモーター、WN継手などは既存のものを流用の模様です。

ラピートでの台車亀裂問題を受けての措置なのか、はたまた、なにわ筋線乗り入れを見据えた制御機器更新に向けたものなのか、車齢も気付けば30を超えつつある1000系ですが、まだまだこれからが楽しみですね(*`ᴗ´*)

2035Fがワンマン対応化

今回の電車まつりでの収穫はこれだけではありません。

次に紹介するのは、先日入場した2035F。
南海電車まつり 2023 - 10
よく見てみると車掌台側フロントガラス下部に加太線で見慣れた「ワンマン」のステッカーが貼り付けられています。

一部では「支線転用される」という憶測もなされていた2035Fですが、どうやらそれが事実となる模様。
同時に、「箱ズーム」として落成して支線に活躍の場を移しながらも50年以上活躍し続けた2200系にも、ついに終焉のときが迫りつつあるようです。

7167F「かい」がラッピング更新

このほか、建屋内で特筆すべきものとして、こちらの7167Fも目が離せません。

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めてたいでんしゃ「かい」としてお馴染みの7167Fですが、そのラッピングが剥がされ、下地の水色が露わになっていました。
同行したみー氏は近鉄五位堂の入れ替え車そっくりなどと言っていましたが、たしかにこの色の単色塗装は南海では前例なし。ラッピングも直射日光による退色があるため、今回はそれに伴うラッピング更新とみられますが、1001形を使用した吊り上げ実演といい、今年の電車まつりは濃厚ですなあ……

その他

主な注目のポイントは以上ですが、他にも建屋内で撮影した写真があるので紹介しておきます。

まずは、お馴染みのアント ……って、あれ?

南海電車まつり 2023 - 4
車籍のない機械扱いとなっているからかプレスリリースはありませんでしたが、アントが新型に置き換えられていました。

新型のアントには横方向のタイヤが装備されており、トラバーサーなしでも自力で横方向に移動できるようですね。

そして、その向かいでは毎年恒例、方向幕がカオスな子供車掌体験車。
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例年通り、今年も2000系が使用されました。

このほか、建屋内にはメンテナンス中の大小様々な部品たち。

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こちらは先程の1006Fの台車かと思いきや、光明池で検査中の泉北5000系のものでした。

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同じく5000系のものとみられる部品。
連結器周りの継手でしょうか?

最後に、「かご形三相誘導電動機」が実際に「かご形」だとよくわかる写真を。
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これは1000系のものでしょうか。手前には組み立て済みのものも紹介文付きで展示されていましたが、個人的にはこの「中身」のほうが興味深いものです(*`ᴗ´*)

(後編に続きます)
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