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【新アプリ】「運用観察Hub」の開発を開始します

公開日時: 2023-09-30 23:59:59更新日時: 2024-08-29 00:01:47明日(2023年10月1日)より、Midari Createにて、ご好評いただいている「運用観察ノート」の姉妹アプリとなる「運用観察Hub」の開発を開始します。

運用観察Hub アイコン

「運用観察Hub」は、各線区用プロファイルのダウンロード機能以外にはサーバとのデータのやり取りを行わないアプリケーションである運用観察ノートとは異なり、「ユーザー投稿型鉄道運用データベース」をテーマとして、運用データの集積や運用表の配信を行うオープンソースアプリケーションとなる予定です。

開発の経緯

鉄道車両運用について、各運用に充当された編成の情報や運用表、走行位置情報などを提供するwebアプリケーションについては、「運用観察Hub」の構想開始以前から複数が存在し、関東のJR各路線や、関西でも京阪本線や阪和線など、多くの路線で先行サービスが既に一部のユーザーに利用されています。

しかしながら、南海電鉄のファンの間では、そうしたサイトを、広告を表示する営利サイトであることや、運営体制の不透明さなどのを理由として嫌悪するユーザーがまとまった数で存在し、現在でも多くのユーザーがX(旧Twitter)などを使用して運用情報を共有している実態があります。

一方で、Xについては有料化の噂やスパムの蔓延などの多くの問題が指摘されるようになってきていることに加え、当方を含むチームにより、3週間後に控えた南海本線ダイヤ変更後の運用表の製作が決定したことを受け、Midari Createでは、当該運用表を配信するプラットフォームとして利用可能な、運用投稿サイトとなる完全非営利のオープンソースソフトウェア「運用観察Hub」の開発を行うことを決定しました。

主要機能

以下に、実装予定の機能を、UIデザインのスケッチと共に紹介します。

複数の路線に対応した汎用的設計

運用観察Hub - 1
運用観察Hubは、特定の鉄道会社や線区に特化したアプリケーションではなく、様々な鉄道会社の様々な線区に対応可能な汎用アプリケーションを目指します。

内部的には、Microsoft Excelなどの表計算ソフトウェアにて作成したCSV形式の運用表をデータベースにインポート可能とすることで、リレーショナルデータベースの知識がないユーザーでも容易に運用観察Hubアプリケーションサーバを構築可能なよう配慮します。

ただし、当方のサーバでは、現時点では南海本線のみに対応することを予定しており、他線区の実装は未定です。

運用データ蓄積機能

運用観察Hub - 2
運用観察Hubでは、エンドユーザーから運用情報の投稿を受け付け、サーバ上のデータベースに記録、他のエンドユーザー向けに一般公開する機能を提供します。

この機能では、当日のデータだけでなく、前日以前のデータも閲覧可能とし、運用遷移などを推定する際の参考としても活用いただけるように配慮します。

また、複数のユーザーから同一の運用に対して異なる運用情報が投稿された場合にも、データを上書きするのではなく、競合する全てのデータを閲覧可能とすることで、荒らし被害が発生した場合にもエンドユーザーが必要な情報を入手する手段を残します。

走行位置表示機能

運用観察Hub - 3
運用観察Hubでは、内部データベースに登録された運用表を元に、列車のおおまかな走行位置を表示する走行位置表示機能を提供します。

この機能では、運用情報が登録済みの列車については、走行位置に充当編成に合わせたアイコンを表示する他、列車のアイコンをタップすることで各駅発車時刻の表示や、運用情報の登録が可能です。

ただし、この機能はあくまで内部データベースに基づく推定位置を表示するものであるため、ダイヤ乱れなどによる遅延や臨時列車には対応しません。

ユーザーネーム表示機能

運用観察Hub - 4
運用観察Hubでは、ユーザー登録機能を実装します。

これにより、各運用情報ごとに情報を提供いただいたエンドユーザー様のハンドルネームを表示することが可能となります。
情報提供者様を明確化することには、情報の質の向上や、他のエンドユーザーの方が情報を転載する際にサイト名ではなく提供者様のハンドルネームを出典として記載できることなど、多くのメリットが発生します。

なお、ユーザー管理には当方開発のログイン認証ライブラリ「Wakarana」を採用することで、高いセキュリティを確保します。
また、ログインしていないエンドユーザー様の投稿の際には、同じく当方開発の「Zizai CAPTCHA」による画像認証を実施し、スパムの抑制を図ります。

運用表閲覧機能

運用観察Hub - 5
運用観察Hubでは、サーバ上のデータベースに登録されている運用表を閲覧できる機能を提供します。

この機能では、運用表全体から運用番号や列車番号で特定の運用を検索することができるようにする他、運用表全体をクライアント端末内にキャッシュすることで、一時的なオフラインでの閲覧も可能とします。

時刻表表示機能

運用観察Hubでは、運用表の他に、時刻表についても表示機能を提供します。

この時刻表も、運用表同様にクライアント端末内にキャッシュ可能とし、通信量の低減や表示の高速化を実現します。

通信量の低減

運用観察Hubでは、前述のキャッシュ以外にも、フロントエンドの処理をJavascriptのみで記述してPHPをデータベースのデータの中継のみに特化させることで、クライアントとサーバ間の通信量を削減します。

また、フロントエンドは単一のHTMLファイルに全機能を集約したシングルページアプリケーションとすることで、ページ移動の際の表示速度を大幅に高速化します。

開発スケジュール

運用観察Hubの開発進捗状況は、Fossilリポジトリにてご確認いただけます。

現在の予定では、10月7日までにデータベーステーブルやファイル構成などの仕様策定とUIパーツのデザインを完了し、10月14日までにバックエンドの実装作業、10月21日までにフロントエンドの実装作業を完了する予定です。

ライセンスについて

運用観察Hub本体、及び、列車アイコン等のUIパーツについては、全て無権利創作宣言に従って著作権放棄します。

運用表データについては現在調整中ですが、無権利創作宣言、または、クリエイティブ・コモンズ等の出典を表記すれば自由に転載可能なライセンスでの提供を想定しています。

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