FedoraにpgAdminをインストールする(正しい)方法
公開日時: 2025-04-22 03:38:08更新日時: 2025-04-22 04:40:44Fedoraの公式RPMリポジトリ、けっこうマイナーなソフトまでしっかり揃っててかなり便利なんですが、たまに罠があるんですよね。例えば、日本語話者には必須のMozcなんかも、mozcではなくibus-mozcをインストールしないと動作しない、みたいなのがあったりします。
まあ、今回のpgAdmin4に関しても全く同じパターンなのですが、ググっても正しい情報がなかなか出てこないようなので、当ブログにメモしておく次第です。
正しいインストール方法
今回は、Fedora公式リポジトリからpgAdmin4をインストールします。PostgreSQLの専用リポジトリからインストールする方法もありますが、Fedora本体のメジャーアップデートがあった際に対応までラグがあったりするので、今回は使用しません。
※ただし、ポスグレ本体は専用リポジトリからバージョン番号を指定してインストールしておかないと、ポスグレ側のメジャーバージョンアップの際に泣きを見ます()
Fedora公式リポジトリからのインストール
Fedora公式リポジトリからDNFでpgAdmin4をインストールする際の正しいコマンドは以下の通りです。sudo dnf install pgadmin4-qt pgadmin4-langpack-ja
「dnf install pgadmin4」ではバックエンドだけしかインストールされないので、フロントエンドの「pgadmin4-qt」を指定してやるのがポイントです。
また、この際に、日本語化で必要となる pgadmin4-langpack-ja も合わせてインストールしておきます。
アプリの起動と日本語化
pgadmin4-qtのインストールが完了すると、pgAdminがGNOMEやKDEのアプリ一覧に表示されるようになるので、これをクリックして起動します。pgadmin4-langpack-jaがインストール済みであれば、メニューの「File」(ファイル)から「Preferences」(設定)を開き、左のサイドバーから「Miscellaneous」(その他)の項目にある「User language」で言語設定を変更することにより、UIの日本語化が可能です。
ところで、pgadmin4-qt って何者?
ここまでの操作で、Fedoraにはpgadmin4-qtなるpgAdminのフロントエンドがインストールされ、無事にDBを操作できるようになったわけですが、そもそもpgAdminの公式サイトではどこにも存在が言及されていないこのアプリは一体何者なのでしょうか?調べてみると、どうやらこのアプリ、pgAdminの開発チームが公開しているフロントエンド pgadmin4-desktop と同等の機能を維持しつつ、Fedora(特に、昨年から対応が強化されているKDEデスクトップ環境)に最適化して開発された、Fedoraオリジナルのフロントエンドのようです。
(ざっと調べただけなので一部間違っているかもしれませんが、)pgadmin4-desktopとの違いを以下にまとめておきます。
pgadmin4-desktop | pgadmin4-qt | |
---|---|---|
開発元 | pgAdminの開発チーム | Fedoraプロジェクト |
使用言語 | Javascript | C++ |
使用フレームワーク | Electron | Qt |
レンダリングエンジン | Blink(Google Chromeのオープンソース部分から流用) | QWebEngineView(Blinkベース) |
どちらも結局はBlinkなので使用感はほとんど変わりませんが、既にQt一式がロードされているKDE環境では、pgadmin4-qtのほうが起動時にメモリ上に読み込まれるデータ量を削減できるといったメリットがあるのかもしれません。
この記事のタグ:
pgAdmin
pgAdmin