ユニットバスに自動湯張り機能をDIYで後付けした話
公開日時: 2024-11-22 11:40:01更新日時: 2024-11-23 01:00:00我が家も気付けば築30年超。家というのはこのくらいになってくると、やはりいろいろな部分にガタが出てくるもの。今回は、お風呂の湯張り用蛇口(以下の写真のもの)の水漏れが起きたのでこれを修理した話です。
まあ、修理とはいっても、この蛇口、水栓ケレップ(パッキン)を交換しようにも、スピンドルが(人間のものとは思えない怪力で締められていたようで)レンチではどれだけ力を加えても緩まず……
それと同時に、我が家では「自動湯張り機能のあるお風呂が欲しい」という需要もいよいよ顕在化してきていたため、今回はこの蛇口をDIYで交換し、同時にこのユニットバスに自動湯張り機能を付与してしまうことにしました。
……と、いうことで、さっそく外壁を破壊()
可能なら浴室内の点検口から作業を行いたいところではありましたが、この蛇口、スピンドル以外にも複数の箇所が固着しているので、こうしなければまともに作業などできないという……
一体どんなトレーニングをすれば、あんなガチガチにナットを固着させるような怪力になるんですかね、全く……()
蛇口本体(スパウト部分)は当然のごとく固着していたので、マルチツールに金属用ブレードを装着して付け根からバッサリ切断しました。
マルチツール、なんでもできそうなネーミングのわりには、切削速度が遅かったり切断面が汚かったりと、意外に活躍の場が少ない工具ですが、これがないと不可能な作業はいろいろあるので、一家に1台あると便利です。
それはいいとして、このユニットバス、OKとか書いてあるけど、全然OKじゃないんですよね…… あの固着具合はね、製造ラインの工員にゴリラが紛れ込んでる疑惑濃厚ですから。もうホモ・サピエンスの筋力が成せる技じゃないんですよ。ゴリラ・ゴリラの筋力でないと不可能なんですよ()
と、まあ、いろいろありましたが、なんとか蛇口を取り外すことに成功したので、ここからは新しい蛇口の取り付け作業。
まずは、口径が大きすぎて使えない中央の穴をウラ面シールのステンレスプレートで塞ぎます。
で、ここで登場するのが、今回のキーアイテム。
KVKのKM297Gという定量止水機能付きサーモスタット混合栓です。
これさえあれば、自動湯張り機能のないお風呂にも、後付けで「指定した温度のお湯が指定した水量まで入る」という自動湯張り機能が付与できるというスグレモノです。
さらに、今回のDIYに必要不可欠なアイテムも紹介。
三栄水栓のベンリーフレキと、カクダイの銅管変換アダプターです。
本来ならKM297Gは元の蛇口(KM90)と同じ取り付けピッチなので、単に下部のナットを外せばそれで済むのですが、人間に擬態してユニットバス工場に潜入していた大型霊長類によってナットが固着していたせいで、銅管そのものを切り落とさざるを得ませんでした……
まあ、銅管の切り落としに関しては、パイプカッターとハイスパイマンとかいう狙ってるとしか思えないネーミングの鋸があるので、あっという間に終了。
ついでに、パッキンが劣化している疑惑のあった写真左側のフレキ管2本も熱湯側の流路長短縮を兼ねて新品に交換し、交換時にパッキンは全てノンアスパッキンに差し替えておきました。
(そもそも、なんで熱湯の流路に耐熱性のないゴムパッキンが使われてるんですかね……)
なお、冷水側のベンリーフレキは銅管アダプターに直結すると曲線半径が許容値の80mmを下回ってしまうため、ベンリーカンエルボ(小曲り)を間に挿入して曲線半径を緩和しておきました。
ちなみに、取り外したフレキ管の内側はこんな感じ。
我が家ではこれまでに銅管からの漏水が少なくとも2度ありましたが、その原因となった電食の元凶はやはりコイツだったようですね……
なにはともあれ、こうして我が家もお風呂に「自動湯張り機能」がある家庭の仲間入りとなりました。
今回は将来のメンテナンスを考慮して、取り外し時の作業性が良好なベンリーフレキを採用し、ナットの締め付けも緩めにしてあるので、十数年後にこのKM297Gに劣化の兆候が現れても安心です。
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